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&PLACE特集「おもしろい場をつくる」

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価値を引き出す再生リノベーション-OMB代々木上原

LOOPLACEでは築古ビルの再生事業を手掛けています。
今、注目される不動産のリノベーションの実例をご紹介します。



日本全国にあるオフィスビルストックは約1万棟あり、その内の約5千棟が東京区部に集中していると言われています。その多くはバブル期に建てられ中小規模のビルであり、老朽化が進んでいます。私たちは、それら既存の古くなったビルを、ただ単にスクラップ&ビルドするのではなく、企画とデザインで新たな価値を付け加えて再生し、次の時代へ繋がっていくサスティナブルな場を作っています。

今回は、渋谷区富ヶ谷の閑静なエリアにあるオフィスビルのリノベーション。
SPA系アパレル企業の本社だった建物は重厚感があり唯一無二の存在感を放っていました。







■適法に貸付面積をUPさせる

今回、既存車庫の一部を事務所として用途変更し、貸付面積を増やす設計を実施。1階部分の貸付面積が増えたことで、様々なニーズに対応できる柔軟性が向上しました。もちろん、違法な状態のいわゆる“シャコテン” としてではなく遵法性を担保しながら行いました。

本来、車庫は容積対象面積不算入であるが、事務所は容積対象面積であるため、車庫を事務所へ変更する為には、そもそも容積が余っていなければいけません。

しかし、既に容積対象面積が上限一杯であったため、余剰面積は一見無い様に思われますが、建築時の算入と現行法での算入方法のギャップを理解することにより、増築等によらず利用可能な床面積を生み出すことができます


下記は、代表的な現行法での容積対象不算入の例

EVシャフト
2014年以前の建築物はEVシャフトが容積に算入されているため、現行法では不算入とすることができる。

防災備蓄庫
防災のために設ける備蓄倉庫は、延べ床面積の1/50まで容積率から免除。
防災備蓄倉庫とは、非常用の食料や応急救助物資などを保管するための防災専用倉庫。
改修等で設置の必要が無くなった、設備スペースやEV機械室などを防災備蓄倉庫に利用。

宅配ボックス
共同住宅以外の建物に関しては、延べ床面積に対する1/100を上限に、容積率の計算対象から外すことが可能。




■用途変更について

今回、車庫の一部を事務所に用途変更しているが、用途変更手続きは行っていません。
下記のような諸条件の対象となる場合、変更手続きが不要となるケースがあります。

・200㎡以下の用途変更手続きは不要。
・住宅から事務所へ変更する場合は、用途変更手続き不要(用途地区の制限有)
・事務所からサービス店舗へ変更する場合は、用途変更手続き不要。

これらに関しては、用途変更手続きが不要なだけであって、用途変更後の建築基準法など関連法を遵守することは当然に必要となります。







■遵法性の担保について(地下室の減築)

建築時に適法であったが、法改正などにより現行法と適合しない場合は「既存不適格」建築物となり、それは「違法」ではありません。反面、建築時又はその後に適法でない改装を行った建築物は「違法」建築物となり是正が必要となります。

今回の建物に関しては、地下室の一部が増床され容積対象面積となっており、容積の上限値を超えていた状況でした。そこで、減築することにより是正を図りました。

結果として、購入当初より床面積は減ってしまいましたが、違法状態の床を是正したことにより、地下室に天井高が6Mにもなる圧倒的な空間的価値が生まれることとなり、プライスレスな価値を建物自体に与える形となりました。







■光を取り入れる設計で閉塞感を打破

地下1階から地上4階までを貫く吹き抜けの階段も、この建物の印象的を左右したリノベーションの要となる部分です。

既存の階段を流用しつつも、蹴込板をあえて撤去することで、自然光が地下室まで差し込んでくる設計となり、巨大な空間と相まって地下室であることを全く感じさせない開放的な空間が実現しました。









■まとめ

今回のリノベーションのポイントは大きく3点です。

・現行法を利用した貸付面積のUP
・車庫を事務所へ用途変更
・光を意識した意匠設計

不動産再生はそれほど難しいことをしなくても、ちょっとしたコツを掴めば物件の価値を大きく引き出し、生まれ変わらせることができます。私たちはこれからも、既存の場をおもしろい場にする挑戦を続けます。


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