LOOPLACE stock and renovation

&PLACE特集「おもしろい場をつくる」

「&PLACE」一覧に戻る

ブログ

謎に包まれた収入印紙の世界

みなさん、こんにちは!
新人社員ブログも第3弾となりましたが、今回は社会人3年目管理部のカミヤマがお届けします。ちなみに社会人2年目早々で転職してきまして、LOOPLACEでは今月でちょうど在籍1年になりました!

今回私からは、収入印紙についてお話ししようかと思います。

というのも、私が日々の業務で処理をしている工事の請負書類や契約書・領収書の作成には収入印紙が欠かせないんです。今までは印紙を貼るのが決まりなので何となく処理していたんですが、印紙は何のために貼っているんでしょうか?文書をデータでやり取りする際は印紙の貼り付けは不要というルールがあったり、モヤモヤする部分が多いので深堀してみることにしました!



【そもそも収入印紙とは…?】

みなさんは収入印紙の役割って何か知っていますか?印紙は税金や手数料の支払いの証明となる印刷物(紙片)のことで、金銭のやり取りが発生する契約や文書(工事請負契約書、売買契約書や領収書…etc)は税金の徴収対象とみなされるので、そういった書類(=課税文書)に対する納税の為に印紙を貼る必要があるようです。

つまり「収入印紙を貼る」=「税金を納付する」ということなので、印紙を貼り忘れたり金額を誤ったりすると、脱税になってしまうんですね!

ちなみに収入印紙は1円~10万円、計31種類あるんですが、最初は切手と同じ様な見た目なのに何万円もする印紙があるのにとても驚きました。10万円とか高いですよね…。私みたいな若手社員が高額の印紙を買いに行くと目立つのか郵便局の窓口がザワザワしたり、いつも受付してくれる窓口の人に「何されてる方なんですか…?」って聞かれたこともあります(笑)

本来の目的は”納税”なので、収入印紙自体に価値があるわけではなく「課税文書の内容に応じて印紙を貼って納税する」ことに意味があるみたいですね。

「証明となる文書に対する納税」ってなんとなくは頭で理解できたような気がしますけど、建物の購入代金や工事の請負金額には消費税は含まれているのになんで書類にまで税金払わなきゃいけないのかなー、と個人的には思ってしまいます。冒頭でも軽く触れましたがデータの場合は貼り付けが不要っていうのも、今の時代に即していないことの表れのような気がしますよね。


【なぜ印紙は生まれたのか】

印紙税の始まりは1624年にオランダで戦争資金の調達の為に考案されたと言われていて、その後ヨーロッパを中心に広まっていきました。

ちなみにイギリスでも1694年に印紙税が取り入れられましたが、この頃繰り返されていた戦争の為に財政難に陥っていたイギリスは、当時植民地であったアメリカに対して新聞・パンフレットなどの出版物、法律上有効なあらゆる証書、許可証、トランプのカード等、多岐にわたるものを課税対象に指定し、これがアメリカ独立戦争の発端になったと言われています。結果、植民地側(現アメリカ合衆)が勝利した訳ですが、戦争の火種となった印紙税は現在のアメリカにはありません。


普段ペタペタ貼っている印紙にこんな歴史があったとは、なんだかロマンを感じます。ですが、始まりが戦争資金の調達の為、という所を見るとやっぱりこじつけ感が否めないというか、そのころの名残が現代まで残ってしまったのかな、という感じですね。文書への課税って国からしたら都合良さそうですもんね…。


【契約締結~印紙法がある国とない国では~】

さてさて、このように印紙税法のある国・ない国が分かれているわけですが、海外企業と日本企業が契約する場合、どうするんでしょうか?

国税庁のHPに具体例があったので簡単にまとめてみました。

アメリカA社と日本B社が契約を締結する場合、印紙が必要になるか否かは契約書に対して双方の合意を証明した瞬間、つまり契約書の締結が行われた”場所”に焦点が当てられます。

内容に双方が合意し、日本B社で契約書に署名、その後アメリカA社にて署名した場合、契約締結の瞬間はアメリカになります。印紙税法は日本の国内法であり課税の適用地域は日本になるので、この場合は契約書に印紙は必要ありません。

逆に契約書への署名の順番が入れ替わった場合は締結の瞬間は日本国内であり、この場合は契約書2部どちらも印紙の貼付が必要とされます。公的にそういった判断になるのは面白いですけど、みなさんこれを知っていたら絶対課税されないように契約を結びますよね(笑)
気になる方は下記リンクから読んでみてください。

引用ー国税庁HP 外国で制作される契約書




【契約に関してグローバルにみると…】

契約に関してお話ししましたが、現在、世界的には電子署名が主流で、というかこれも調べていて初めて知ったのですがハンコ文化が残っているのは日本と台湾くらいのものでアメリカ・ヨーロッパなどはもちろんアジアでも中国・韓国ではすでに印鑑証明は廃止されているようです。電子署名で契約する場合は原本の郵送や行き来の必要がなくなるので、上で述べたような事例も今後生じる可能性はかなり低そうですね…。

日本でもハンコ文化と共に、収入印紙についても見直しが必要だとされています。テレワーク導入の最大の壁が、紙・印鑑と言われていて印紙についても同じ扱いということですね。

日本は世界的に見ても偽造防止の技術が高いのでハンコや印紙の制度が定着しきって、なかなか離れられずにいるんだと個人的には思っていますが、みんながどんどんデジタル化に対応していけば印紙が無くなる日も近いかもしれませんね!会社の人達にこの記事を読んでもらったら「将来紙媒体の印紙が無くなっても、きっと別の形で納税させられるだろう」という話になったんですが、私はただただ紙が無くなることを夢見て、今日も印紙を貼っています(笑))


・・・


少し話が変わりますがLOOPLACEにも4月から新卒社員として新しい仲間が入社しました!私も気持ちを新たに一緒に成長して、印紙やハンコが無くなった世界でも仕事ができるように色んなことに挑戦していきたいと思います(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました~!


不動産売買情報・内覧会情報の配信はこちら

LOOPLACEは、築古ビル再生をはじめ、その場のストーリーを活かしたオフィス開発を行っています。オフィス物件は一期一会です。私たちが手掛ける場の、内覧会情報、募集情報などを、メールでリアルタイム発信しています。

メールニュース登録

「&PLACE」一覧に戻る

SITEMAPサイトマップ

LOOPLACE

©2020 LOOPLACE,Inc.
PAGETOP